【イベントレポート】アシックス・ビームスゴルフ・スーツに見える作業着 『機能性がファッション化する』をテーマに3社が対談|2020/03/16

2020年2月20日(木)にWEFが運営する公開シンポジウムにて、弊社代表取締役の中村がゲストスピーカーを務めましたことをご報告いたします。また同日、株式会社アシックス 代表取締役会長CEOの尾山基氏、株式会社BEAMS 執行役員の今泉丈夫氏と『2020 機能性がファッション化する – スポーツウェアから作業着スーツまで -』というテーマでパネルディスカッションを実施いたしました。

WWS

今回の公開シンポジウムは、『2020 機能性がファッション化する – スポーツウェアから作業着スーツまで -』というテーマで開催され、素材開発から販売までファッション業界に関わる総勢100名の方々にご参加頂きました。

冒頭では、WEF会長寺崎様からご挨拶とWEFのお取り組みに関してのお話がありました。その後、尾山氏から「オニツカタイガーを育てたアシックスの躍進」、今泉氏から「ビームスならではのゴルフ事業展開と今後の展望について」、中村から「異業種からの参入でワークウェアに新風を吹き込む女性経営者の視点」というテーマで基調講演が行われました。

最後には、「機能性がファッションを進化させていく」「SDGSへの取り組み」「ファッションの未来について」といった次世代のファッション業界の大きなテーマに関して、3名によるパネルディスカッションが行われました。

WWS

【パネルディスカッションレポート】20時15分~20時45分

テーマ1 「機能性がファッションを進化させていく」
株式会社アシックス 代表取締役会長CEO尾山基氏
「これからはストレッチ・吸汗速乾性など機能性が必須になっていく。ずれやすい、伸びにくいなどの今までのファッション課題を機能性が解決し、新しいファッションの形を作るすべてのベースになっていくのではないか。その面で機能性はファッションを進化させる。」

株式会社BEAMS 執行役員 今泉丈夫氏
「機能性でファッションの形すらも変えることができる。ゴルフ未経験のデザイナーから、ゴルフ経験者の僕から見ると「これゴルフに使えないでしょ」みたいなアイデアが出てくることもあったが、そこも機能性があればカバーできる時代になった。従来は難しかったウエアのデザインも機能性の進化で実現できている。」

株式会社オアシススタイルウェア 代表取締役 中村有沙
「機能性が当然のものとなることで、ファッションの裾野が広がっていく。私のようにファッションドリブンでない人間からすると、人気のブランドやシーズンごとの新作といった話題は気恥ずかしいが、機能性については周囲にも話しやすく、広がっていきやすい。その点で、機能性はこれまでファッションの中心でなかった人を取り込むキーとなり、ファッションを進化させると思う。」

WWS

テーマ2 「SDGSへの取り組み」
株式会社アシックス 代表取締役会長CEO 尾山基氏
「世界的に環境と気候変動に関する意識が非常に高くなっている。最近のオーストラリアやブラジルの森林火災を考えると、プラスチックに代わる木のストローすらどうなのかという話にもなってくる。紙も再生紙でないものは近いうちに批判されるようになるだろう。」

「弊社では、生産時に、工場の生産背景や労働環境も一定レベル以上のところのみと契約する取り組みなどを積極的に進めている。また、染色時の水使用量を低減した手法の導入や、CO2削減目標達成に向けた再生エネルギー導入などのアクションを行っている。」

株式会社BEAMS 執行役員 今泉丈夫氏
「ゴルフ事業において、トレーサビリティはある程度できている。それは、生産量がそこまで多くないことと、高機能素材を扱う特性上、生産現場や取引先が絞られており足取りを可視化しやすいからだ。だが、その生産背景の先にある環境負荷などにはまだ改善の余地はあるだろう。」

株式会社オアシススタイルウェア 代表取締役 中村有沙
「SDGSの考え方をビジネスの枠組みに乗せていき、企業側も持続可能な体制を作り上げる事が大事。現在弊社では毎シーズン新作を出すわけではなく、定期的なセールも行わない体制を作り、廃棄ゼロをモットーにしている。SDGSといえば環境・リサイクルがフォーカスされがちだが、それ以外の項目もたくさんある。私たちのブランドコンセプトとして、「働き方」をフラットにしたいとか、ブルーカラー・ホワイトカラーの区分けって無意味だよねというところからスタートしているので、SDGSに親和性がある考え方をしていると思う。」

WWS

テーマ3 「ファッションの未来について。」
株式会社アシックス 代表取締役会長CEO 尾山基氏
「“FF”の融合が重要だと考えている。FFとは“Function&Fashion”のこと。Functionにはいくつかポイントがある。中でもすべてを網羅するのが多様性。これがさらに進み、デザイナーブランドが大量に売れるということもなくなっていくだろう。二番目は、“Feel free”。つまり、自由に感じるということ。気候変動などにも対応できるものしか生き残っていかないだろう。三番目は、お客さまの安全に配慮した製品であるということ。四番目は、資源循環型エコサイクルが構築されていること、そして最後はオーガニックであるということだ。次に、Fashionは感性で選ばれると考える。そこ選ばれるためには、やはり多様性が必須となる。多様な顧客に選ばれる製品を出していくには、小ロットでの生産を行い、材料ロス、製品ロスをなくしていくことが今後生き残る手段となっていくのだろう。」

株式会社BEAMS 執行役員 今泉丈夫氏
「その商品が値段以上の重要性があるとか、背景が感じられるようなモノが大事になっていく。ファッションとライフスタイルが近接する現代では、こういうシチュエーションで使ってほしい。等をきちんとお伝えしないと、お客様には共感してもらえない。そういう意味で価値があるものしか残らないようになる。また、逆に価値がない商品を作らないことが廃棄削減にも繋がっていくだろう。」

株式会社オアシススタイルウェア 代表取締役 中村有沙
「ファッションに限らず何かを購入する際、自分の価値観を反映させた消費行動がとても増えている。見た目やブランドが好きというよりも、そのブランドの根底にある考え方に共感するからこのブランドが好き。弊社の場合も、元々アパレル発祥の会社ではないため、開発背景を含め自分たちの価値観を伝えるためにファッションというツールを使っている。根底にある価値観をもっと伝えていくのが、ファッションの未来に繋がると考えている。」

WWS

【基調講演レポート】
■株式会社アシックス 代表取締役会長CEO尾山基氏   18時35分~19時15分
「オニツカタイガーを育てたアシックスの躍進

■株式会社BEAMS 執行役員 今泉丈夫氏  19時15分~19時40分
「ビームスならではのゴルフ事業展開と今後の展望について」

■株式会社オアシススタイルウェア 代表取締役 中村有沙 19時40分~20時05分
「異業種からの参入でワークウェアに新風を吹き込む女性経営者の視点」

■「WEF Womens Empowerment in Fashion」開催概要
日時:2020年月2月20日(水)18時30分~20時45分
場所:東京ウィメンズプラザ B1F「ホール」
主催:一般社団法人 ウィメンズ・エンパワメント・イン・ファッション(呼称:プロジェクトWEF)